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GA JAPAN 139 

2,566(税込)

  • GA JAPAN 139 

表紙は、隈研吾さんによる、中国杭州の「中国美術学院民芸博物館」。中国に二つしかない国立の美術大学の片方のためのミュージアムで、プリツカー受賞建築家であるワン・シュウの設計による主要な建築群の中に溶け込んでいます。このところ、日本人建築家のポテンシャルが海外で大きく展開することが多いですが、この建物も同様。水平面の折れ曲がりや粒子、マテリアル、地形といった隈ヴォキャブラリーが、伸びやかに且つ立体的に実現されています。

■特集
[建築への旅 建築からの旅] 
特集のテーマは、春を前にして「旅」。巨匠から新進気鋭の若手たちまで錚々たる顔ぶれによる、それぞれの旅のススメ。建築を学ぶ最良の方法は過去の名作への旅=グランドツアーと言われてきたわけですが、現代でも、旅は未来の建築を切り開く原動力になるのでしょうか。こんな時代だからこそ問う、建築における旅の意義。三大都市の「どうしても見なければならない世界の建築MAP」も収録。

Interview
妹島和世 「動きつつ世界のできあがり方を感じる」
若いころの旅|アジアの暮らし|旅に勇気づけられる|世の中の変化を感じる
Essay
鈴木恂 「世界の村と街」
ユカタンの村々、プーリアの集落、エーゲの島の村など|フェズ、カトマンズ、イスファハン、プラハなど
Essay
槇文彦 「旅とはなにか」
Interview
安藤忠雄 「建築家は、生涯、旅をしつづける」
Recommend/建築家がオススメする旅の◯◯
西沢立衛が選ぶ、
世界の「にわ」5選
Recommend/建築家がオススメする旅の◯◯
岸和郎が選ぶ、
日本の「古社寺」5選
Interview
石山修武 「同行者によって旅の本質は左右される」
設計業は旅家業|旅の達人達|同行者で旅のクオリティが決まる|来た路もあれば帰る路もある|非グリッドを探す旅
  ○石山修武の 毛綱モン太との、栄螺堂を巡る旅
  ○石山修武の 磯崎新との、チベットの旅
  ○石山修武の 鈴木博之との、シチリアの旅
Interview
藤森照信 「ルーツ探求の先に現れた奇跡」
体系的な旅|現代に生きる原始|泥の心理学旅の持ち物
Interview
北川原温 「〈想像力の乾き〉を癒す旅の価値」
プレチェニックへの思い|ハベルのプラハ城|民族主義とシュールレアリスム|リュブリャナ
Recommend/建築家がオススメする旅の◯◯
亀井忠夫が選ぶ、
アメリカの「オフィス」5選
Interview
石上純也 「風景の抽象性と新しい空間体験」
体験と寸法|山と古い建築の共通性|知識ではない|抽象的な自然の経験|他で替えられない体験|和風旅館の良さ!?|空想と旅
Interview
鈴木了二 「異質同士の邂逅としての旅」
予定を立てない、飛び込むような旅|20年ぶりの衝撃|車で拡がる体験|時空を斜めに横断していく|移動可能/不可能|異邦人の創造性
Interview
隈研吾 「人や場所とのディープ・コンタクト」
集落長さツアー|柳田國男的手法|戸野的作庭法|日本美の再発見|ハズレ思考の輝き|場所とのディープ・コンタクト
Essay
米田明 「建築をめぐる旅についてのメモ」
Interview
藤本壮介 「多様さの広がりを体感しにいく」
人生を変えた旅|巡業の旅|設計に「役立つ」か|町が面白い!|ひたすら歩き回ること|単なる趣味嗜好でなく世界の普遍性を考える
Essay
内藤廣 「空間を味わう旅」
Interview
伊東豊雄 「〈人間として生きている〉という実感」
日本の近代における第一期黄金時代の輝き|躰で感じた建築|メキシコへの興味|野生と現代性の鬩ぎ合い|人間として生きる実感
Recommend/建築家がオススメする旅の◯◯
早野洋介が選ぶ、
中国の「古都」3選
Interview
谷尻誠 「トリハダが立つ建築や場所」
トリハダ建築|「予定がない」という予定|他人に委ねる旅|「勘違い」から「嫉妬」へ|地球創生の原初
Interview
山梨知彦 「旅がもたらす感覚のシフト」
山梨青年、初めての海外一人旅|建築家人生に与えた最大の影響|Facebookに何故投稿するのか|建築は見る人の数だけ像がある
Essay
小嶋一浩 「旅にカメラやスケッチブックを持ち歩かなくなって久しい」
Recommend/建築家がオススメする旅の◯◯
城戸崎博孝が選ぶ、
世界の「ホテル」5選
Recommend/建築家がオススメする旅の◯◯
城戸崎和佐が選ぶ、
旅の「おみやげ」7選
Recommend/建築家がオススメする旅の◯◯
小西泰孝が選ぶ、
旅の「ごはん」6選
Interview
原広司 「世界はどのようにできているのか」 
旅という概念|世界はスタティックだった|旅の反省|今日の旅
Interview
古谷誠章 「自分の観察力、洞察力を磨く旅」
旅=心身の開放|記憶装置としての集落や建築|気候風土の中に躰を置くことの大切さ|観察力と洞察力|スマホに頼らない旅
Recommend/建築家がオススメする旅の◯◯
国広ジョージが選ぶ、
旅の「道具」3選
Interview
乾久美子 「領域を認識する特異点の魅力」
古美術研究旅行とローマ・ツアー|登山への興味|小さな風景からの学び|汎用性のある視点|パラレルワールドを体感せよ
Recommend/建築家がオススメする旅の◯◯
二川由夫が選ぶ、
世界の「空港」3選
Recommend/建築家がオススメする旅の◯◯
GA編集部・山口 真が選ぶ、
世界の「城」4選
Interview
藤原徹平 「〈何処にいるか〉を自覚する旅」
道行きの大切さ|様式史と個人的感覚のギャップ|生活者目線と風土の獲得|「何を見たか」ではなく「何処にいるか」が重要|知覚のチャンネル|位相のジャンプ

Map/List & Photograph
どうしても見なければならない世界の建築MAP:パリ/ニューヨーク/ロンドン
グラビア:Traveling Around The World by GA photographers


■作品    
中国美術学院民芸博物館    隈研吾
解説:「つづら折りの地面に浮遊する古材の平瓦」    隈研吾
飯山市文化交流館 なちゅら    隈研吾
解説:「コールテン鋼の凹面と三叉路のナカミチ」    隈研吾

作品は2題。表紙を飾る「中国美術学院民芸博物館」と、これも隈研吾さんによる「飯山市文化交流館 なちゅら」。粒子力学の建築家・隈さんの実践は、風景の中でも見事な馴染ませ方を見せてくれます。スケール感や密度感の意味が変わりつつあり、建物の持っている質感やディテールのあり方が、懐古的なものでない新たな段階に入ったのかもしれません。


■PLOT    
「守山市立図書館〈本の森〉」編
設計:隈研吾、語り手:隈研吾・珠玖優・塩川正人    
phase 1:プロポーザル案に至るまで


「鶴岡市文化会館」編
設計:妹島・新穂・石川共同体、語り手:妹島和世・西沢立衛・池田賢    
phase 4:
実施設計でのつくり方の検討

PLOTでは、SANAAと隈研吾さんの設計プロセスを紹介。SANAAの「鶴岡市文化会館」では、3Dソフト時代における建築のプロトタイピング手法の最前線が明らかに。模型も3Dデータからつくる、というのも現代ならではの方法も面白いです。隈さんの「守山市立図書館〈本の森〉」では、ダイアグラムから提案までの展開のさせ方が明快にわかります。どこを確保して、どこを気にしてチューニングするか、そのつくり方のキモが開陳されています。


■時評        
エッセイ 地球の景色 8    藤本壮介


■連載    
二川幸夫の眼 12    西沢立衛


■GA広場    
「パリに浮遊する森を提案する」藤本壮介+M・ラシュディ
MILLES ARBRES    
「周りに開き、人々が集まる〈にわ〉」周防貴之
屋島山上拠点施設    
「時間と記憶を未来へつないでいく空間を考える」藤野高志
紺屋貝戸の廃屋    
「多様な活動を支える、交流・融合のフィールド」藤原徹平・針谷將史
(仮称)那須塩原市 まちなか交流センター    
連載 :ロボットはコンピュータの夢をかたちにするか?12 アンズスタジオ

連載と記事も、見逃せない情報が盛りだくさんです。設計コンペやプロポーザルでは、次世代の建築家の活躍が目立つようになってきました。プログラム偏重でも箱物ありきでもない、場所に足を付けつつ、建築としてもキッチリした提案が生まれつつあります。アンズスタジオの連載は、BIM編に突入。彼らしか語れない、「つくる」ことをベースにした本質的なテーマが展開。西沢立衛さん登場の「二川幸夫の眼」は、「クリエーション」ということに関する、西沢さんらしい言葉にハッとさせられます。





200 total pages, 76 in color
ISBN978-4-87140-938-4 C1352
2016年3月1日発行
¥2,333+税

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000000003847
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