『記憶の形象』『残像のモダニズム』に続く、槇文彦氏の最新論集。
モダニズムのおおらかな精神史を伝えるI・M・ペイ氏らとの対話、長年にわたり発展させてきた建築理論と都市への理解、反響を呼んだ新国立競技場案をめぐる一連のエッセイなどを収める、決定版というべき内容。
序文
Ⅰ 「漂うモダニズム」その後
変貌する建築家の生態
応答「漂うモダニズム」に応える
Another Utopia
Ⅱ モダニズム 回想と証言
インタビュー I ・M ・ペイ―― 次世代におくるメッセージ
インタビュー ルシオ・コスタ――ブラジリア 時が育んだ都市の「根」
コルビュジエの『輝ける都市』
ハーヴァード大学「都市デザイン会議」でのジェイン・ジェイコブズ
Ⅲ 出会い・記憶・旅―― 蒼生のころへ
オマージュとしての建築
旅とはなにか
私の蒼生のころの歴史
パナティナイコとの出会い
第三走者・阪田誠造
空間と人間―― 追悼・宇佐美圭司
朝倉徳道さんを偲んで
Ⅳ 東京 ヒューマンな都市づくり
都市のDNA
細粒都市東京とその将来像
ミニコミュニティ・プランニング――明日の東京と建築家
都市に潜在する情景
Ⅴ 新国立競技場問題が残した問い
新国立競技場案を神宮外苑の歴史的文脈の中で考える
それでも我々は主張し続ける――新国立競技場案について
座談会「宴」のあと
Ⅵ 新しいヒューマニズムの建築をめざして
群造形――その四五年の軌跡
空間・時間・建築
つくり、書いてきた半世紀をふりかえって
初出一覧
あとがき
日本語
344頁/A5/2017.9