国立西洋美術館の成立の経緯と設計者であるル・コルビュジエの美術館についてのアイデアである「無限成長美術館」について山名善之氏のエッセイ、当時と現在の写真、ル・コルビュジエの設計図、竣工時の記事を収録します。
ムンダネウム都市計画の際に構想した世界美術館から端を発した美術館のプロトタイプ「無限成長美術館」。ル・コルビュエの半生をかけて計画を練り、実現しなかったものも含め約13点の美術館を計画した。
今回、世界遺産に登録された西洋美術館は、その中で実現に至った数少ない美術館である。
本書は、国立西洋美術館の図面や基本設計図などの貴重な資料、坂倉事務所の藤木忠善が解説した新建築に掲載された記事などを収録した一冊。
巻頭には、新良太と村沢文雄による西洋美術館を撮影したカラー・モノクロ写真を収録し、また、パリの現代芸術美術館やアルジェのフィリップヴィル市の美術館計画など実現しなかったものの資料も掲載。
山名善之や西洋美術館の寺島洋子によるテキストも収録します。
・プロトタイプ
ムンダネウム(1929)、現代芸術美術館(1931)、アントワープ世界都市構想(1933)、現代美学センター(1936)、フィリップヴィル市の美術館計画(1939)、サンディエの都市計画(1945)、
・国立西洋美術館 基本設計・実施設計
・国立西洋美術館 図面
・1959年の新建築に掲載された断面・立面などの図面と坂倉事務所の藤木忠善による解説も収録。
日本語
64頁・210×297mm・2016年