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井上章一 現代の建築家

3,520(税込)

  • 井上章一 現代の建築家

日本の現代建築を,ふりかえる。今,建築家たちはどこにむかおうとしているのかを,考える。
そんな文章を,古い建築にもこだわりつつ,これから書きついでいくつもりである。

(「ささやかな前口上」より)



ささやかな前口上

長野宇平治
「建築の解体」にさきがけて
世界のなかでとらえれば/あふれるロマンを、ふうじこめ/形式とのたわむれ/立方体へいたるまで/古典形式がくずれる時

伊東忠太
ロマンティックにアラベスク
バシリカやラテン十字をとりいれて/なにより、アジアを見てみたい/ブルーノ・タウト/ジョサイア・コンドル/東と西の物語/WTCにもイスラムは

吉田鉄郎
保存をめぐる政治学
郵政民営化のなかで/モダニズム建築の旗手/タイルとサッシュ/国会議員の先生がた/吉田鉄郎って、だれですか

渡辺仁
様式の黄昏をのりこえて
「日本趣味」の建築家/大正デモクラシーのなかで/ポトマック河畔の記念堂/国家になびくモダニズム/近代日本の国家意志/北品川のバウハウス

松室重光
コロニアリズムと建築家
かがやくホテル/王宮と総督府/建築自慢/海のむこうの祇園祭/ロシア正教でつなぐ糸

妻木頼黄
オリエンタリストたちの夢の跡
日本橋の下、江戸はながれるか/「和三洋七の奇図」に書きかえて/オリエントとたわむれる建築家/夢ふたたび/あふれるジャポニカ

武田五一
軽く、うすく、たおやかに
茶室語りの世紀末/数寄屋と書院/様式建築に期待されるもの/もうひとつの数寄屋に目をむけて

堀口捨己
メディアの可能性ともむきあって
和辻先生の桂離宮/墓と家/想いは、作品集にたくされて/日本美と脱亜論/出版にかけた建築家/きらめく截金を、どう読むか

前川國男
コルビュジエかラスキンか
戦後の読みかえ/ムンダネウムの日本版/屋根のかたむきをいやがって/建築部材生産の工業化/クラシックやゴシックには、かなわない/ブリュージュに魅せられて

坂倉準三
モダンデザインに日本をにじませて
万国博の日本館/モダンデザインの、その次は/グリル格子とナマコ壁/六角形のテーブルで/ムンダネウムと輝く都市/メディアのなかでは、かがやいて

丹下健三
ローマへ道はつうじるか
国賊的な建築家/戦時と戦後の五重塔/桂離宮か、テラーニか/ミケランジェロへの想い/都市をめざして/空間はけだかく、おごそかに

谷口吉郎
ファシズムかナチズムか
一揆への途/「野蛮ギャルド」へいたるまで/ヒトラーへのプレリュード/ティブルティーナをふりかえり/明治建築への想い

白井晟一
民衆的な、あまりに民衆的な
うまい人、へたな人/精一杯のソシャリズム/王侯や貴族の建築家/佐世保のコミュニティバンク/世界史への伝統拡大とは/天国への階段も

村野藤吾
戦時をくぐり、マルクスを読みぬく
ナチスの建築を意識して/コルビュジエの作品集を、横におき/ベルリンから橿原へ/丹下が、大阪歌舞伎座の前にたつ/一パーセントにかけた建築家

吉田五十八
数寄屋は明るく、艶やかに
数寄屋の自由と、大壁と/関西文化は東漸する/モダンエイジの道楽息子/「吉田流私見」/花柳界の新時代

菊竹清訓
スカイハウスは、こう読める
「狂気を生きのびる道」/かがやく「抜け殻」/ムーブネットにたくしたもの/コア・システムにあらがって/男と女/コールハースへの告白から

黒川紀章
言葉か、建築か
アーキテクチュアへの前史/カプセルと、住まい手の主体性/テクノ表現主義からはしりぞいて/スター・アーキテクト/桂離宮の澱着席

篠原一男
日本の「虚空」に魅せられて
「先生のいいなりになる」施主たち/「虚空」にこだわる建築家/幅木と散り/「批評家を兼ねる」建築家/写真の効用/もういちど、白の家

磯崎新
ユーモアにこそ賭ける
民主主義にことよせて/国家が姿をけしていく/「なまぐさい仕事」/大衆社会の建築観/思わず笑った、その途へ

安藤忠雄
大阪から世界へはばたいて
建築家の学歴を考える/お好み焼きに文房具/コンクリートの肌ざわり/「のらりくらり」の、その極意/空間は、あくまで荘厳に/具体につうじる赤い糸

あとがき
日本の自我を考える/社会科学への橋わたし/連載をふりかえる





Japanese text only
504 total pages

ISBN 978-4-87140-689-5 C1052
2014年11月25日発行
\ 3,500+税

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