「建築の規則」「建築の条件」に続く坂牛卓の建築論第3弾。

建築家の頭の中の「設計」のメカニズムを、構想、計画から基本設計にいたるまで段階的に解き明かす実践的建築論。東京理科大学教授としての知見と、建築家としての実践の融合であり、同時に建築設計論として広く議論され深められてゆくことも狙っている。

[目次]
第1章　理念を紡ぐ力
1 現在の建築的ハビトゥス
1-1建築の開閉性
公共建築の開放化/日本近代住宅の開放化/2つの空間の共存
1-2建築の自律性と他律性
自律建築の系譜/日本における設計論の流れ
1-3建築の広告性
2 建築理念
2-1建築は物と間である
2-2物と間に流れを加える
2-3流れ
建築は世界とつながる窓/新鮮さ/まちをこじ開ける
2-4淀み

第2章　課題を見つける力
3 環境・プログラムを問う
4 社会の意識につなげる
4-1感情を問う
感情の時代/感情のメカニズム/感情を問う建築家
4-2物を問う
物が表す3つの意味/物を問う建築家
4-3技術を問う
建築AIの可能性/AI設計の倫理的問題/技術を問う建築家
4-4共同性を問う
シェアリング建築/社会的連帯における価値観/共同性を問う建築家

第3章　答えをつくる力
5 答えをつくるための基礎
6 窓をつくる
7 フレームをつくる
8 リフレームする
9 流れをつくる

終章　建築理念を再考する
建築理念を更新する/建築理念を更新しない/建築を続ける努力


日本語
192頁
150 x 210mm
2020.4