だれもが住むことにおいては、当事者。計画者である建築家とて例外ではない。
だが、住むことを意識化することとは難しく、そのことを考えざる得なくなるのが天災や人災であったり、個々人の人生の転機だったりする。

東日本大震災という体験を経て、少子高齢社会に生きるわれわれは、いま、「だれと・どこに・どう住むか」、
どのようにものごとを知り、生活を組み立てるべきか。
本書では、5つのキーワードからなる章立てで整理し、考えるための素材を提供する。
編者による鼎談・対談では、いま住むことの困難と可能性を語り合う。

[目次]
1章 だれと住むか
01 ひとりで住む
02 家族で住む
03 拡大家族で住む
04 他人と住む
05 コミュニティの中に住む
column 外国人―日本社会といかに共生するか―

2章 どこに住むか
01 都市に住む
02 田舎に住む
03 既成市街地に住む
04 多拠点に住む
05 移り住む
column 空き家―増加の背景に家族制度の変化―

3章 どう住むか
01 生存のための家
02 暮らしの原点回帰
03 新しい時代のイメージを住む
04 終のすみか
column 住むことをめぐる政策―「住宅建設の20世紀」の現在―

鼎談 いま、住むとは

4章 設備と住む
01 汲む・流す・洗う
02 保存する・調理する
03 暖まる・涼む
special feature スターハウス(赤羽台団地)に見る設備の昔と未来
column 震災応急仮設プレハブ住宅―求められる住むための質向上―

5章 情報と住む
01 見る・検索する
02 読む・行く
03 学ぶ
04 編集する・建てる
column 終の住まいとしての墓―問われる人生の仕舞い方―

おわりに 対談 住み続けるために

日本語
300頁
150 x 210mm 
2020.3