リートフェルト&キュラソー
¥6,600(税込)
ヘリット・リートフェルトは、1949年から1960年にかけて、キュラソー島で6つの建築とインテリアのデザインを手掛けた。いずれの作品も、クリス・エンゲルスがクライアントとして、あるいはコンサルタントとして関わっている。エンゲルスは、医業の傍ら、詩人、画家としても活躍していた。
本書では、ヤン・デ・ヘアがこれらのデザインを説明、分析し、島の文化的、政治的発展の中に位置づけている。また、リートフェルトとエンゲルスの驚くべき関係にも光を当てている。
リートフェルトは、キュラソーの気候条件をうまく設計に取り込んで、大きな効果をあげた。フェリート研究所、リシャールハウス、そしてエンゲルスの自邸の設計では、貿易風をうまく利用し、固定壁の代わりに調整可能なシャッターを導入し、屋根の大きな張り出しで直射日光を防いでいる。また、ヴェリエット研究所では、屋根を大きな雨樋にして、貴重な雨水を受け止めている。このような理由から、リートフェルトの設計は、今日に至るまでキュラソー建築の模範とされている。
英語
127頁
160×212mm
2011.10