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空想の建築史/土居 義岳

4,400(税込)

  • 空想の建築史/土居 義岳

歴史とは常に更新してゆくべきものである──。
建築学の原点に立ち返り、古代ギリシア以来の〈部分と全体〉概念の再検討からはじまる、
デジタルアーカイブの時代のための新しい建築史への探求の旅。
アリストテレス、ウィトルウィウス、ラスキンらの建築論を問い直し、
ゼンパーやヴィオレ=ル=デュクが導いた近代的建築史学を疑う。
ザハ・ハディドの新国立競技場問題、原広司の問い、伊東豊雄の作品の意味までを取り上げながら、
建築史学はいま、いかなる未来を描くのか?
刺激的で根源的な問いを大胆に論じ、真に現代的な建築史を希求する畢生の一冊。


日本語
636頁
220x155mm
2022.12

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[目次]
はじめに
第一章 体(コルプス)
一‐一 体という問題提起
一‐二 ウィトルウィウス
一‐三 三部分論
一‐四 全体と部分
一‐五 自然学と形而上学と制作学
第二章 個体
二‐一 アリストテレスの類・種・個
二‐二 西原清之の半導体論
二‐三 原広司の有孔体論
第三章 有機体
三‐一 有機体という思想
三‐二 ライト『有機的建築』
三‐三 ギーディオンとゼヴィの有機体概念
三‐四 「自然発生的」理念
三‐五 デイヴィド・ワトキンとアントワーヌ・ピコン
第四章 生・生命・生活
四‐一 建築の生命
四‐二 生命概念の系譜
四‐三 生、生命、生活、人生、生涯……
四‐四 生権力と建築
四‐五 「生」の二重化
第五章 住宅
五‐一 フランス住宅研究史
五‐二 シャルル・ダヴィレによる理想的オテル平面図
五‐三 日常
五‐四 日常と四間というスケール
五‐五 一七世紀のドミノ・システム
五‐六 マンタリテ(心性)
五‐七 ブドワールとジェンダー
五‐八 《ギマール邸》すなわちテルプシコラの神殿
五‐九 《デルヴィユ館》すなわち一八世紀パリの女性の空間
第六章 テクネー
六‐一 テクネー(技術)の二元論
六‐二 樹幹と円柱
六‐三 截石法とギルド的石工技術
六‐四 鉄の建築史論
六‐五 建築史はデジタル的なものをどうとらえるか
六‐六 本棚をのぞけば
第七章 学としての建築
七‐一 学として
七‐二 工学主義
七‐三 原論的な設計教育
七‐四 留学について
第八章 再現
八‐一 無限遠点
八‐二 サン゠ジル修道院と西洋建築の正史形成について
八‐三 思想としての新国立競技場
八‐四 啓蒙から野蛮へ――『建築の日本』展について
第九章 日本とフランスのはざま
九‐一 日本近代国家のアイコンをめぐって
――折衷主義・純粋美学・弁証法
九‐二 過去の構成と永遠の現在
九‐三 虚構の時代の建築──一九六八年以降の編年記
九‐四 伊東豊雄論──マイナス・ワン
九‐五 日本建築史とフランス建築史の比較
第一〇章 西洋建築史というフィールド
一〇‐一 フィールドとしての西洋建築
一〇‐二 歴史主義の現代性
一〇‐三 福田晴虔のルネサンス建築史観
一〇‐四 川向正人のゼンパー史観
一〇‐五 切断の様式史という不都合
一〇‐六 建築史の歴史
一〇‐七 新しい時間フレームを下敷きにした建築史
第一一章 ふたつの近代
一一‐一 はじめに
一一‐二 初期の都市ごとの建築家団体
一一‐三 第一の近代──一八三〇年代以降の一〇〇年
一一‐四 第二の近代──一九三〇年代以降の一〇〇年
一一‐五 ツリー的近代とリゾーム的近代
第一二章 カント的転回
一二‐一 グリーンバーグとカント的転回
一二‐二 ニコラウス・ペヴスナーとデイヴィド・ワトキン
一二‐三 書評マルグレイヴ『近代建築理論全史』
一二‐四 建築史の自己‐批判
第一三章 プラトンからアリストテレスへ
一三‐一 イデア論の無限遠点
一三‐二 建築の交換価値と共同体
第一四章 ポリス(都市)
一四‐一 プラトン『国家』
一四‐二 ダマスカスの建築家アポロドロス
一四‐三 皇帝と国王の騎馬像
一四‐四 商都ボルドー
一四‐五 シュレンヌ田園都市
第一五章 共感
一五‐一 パリの霊性死者の都市か生者の都市か──絆なき絆
一五‐二 サクレ゠クール教会――絆なき絆
一五‐三 統合のモニュメントから分断のそれへ
第一六章 カタルシス

エピローグ 虚構から「信じる」へ
建築史的な発想にかんする個人的な略史


 

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