ベトナム建築行脚/竹森紘臣 (著)・大木宏之 (写真)
¥2,530(税込)
かつて中国やフランスなどから断続的に支配されてきたベトナムは、80年代以降、ドイモイ(刷新)政策によって諸外国からの投資や文化的影響を強く受け、アジアのなかでも特に経済成長が著しい。揺れ動く社会のなかで築かれた建築も多様で、混沌とした街並みのなかで、フレンチ・コロニアル様式やインドシナ様式、中国やソ連の影響を感じさせる建築に出合うことができる。
本書では、ハノイを拠点とする建築家・竹森紘臣が、住宅、市場、教会、王宮、橋梁など多様な建築や土木構築物のほか、山岳地域に暮らす少数民族の集落を案内。さらに、ホーチミン在住の写真家・大木宏之が、21世紀初頭ベトナムの現在を生々しく切り取る。
日本語
176頁
182x128mm
2023.5
[主な目次]
・建築化する植物
旧市街
・ベトナムの団地
キムリエン団地|ザンヴォー団地
・赤い瓦屋根のフレンチ・コロニアル建築
フランソワ・チャールズ・ラジスケ旧邸宅
・都市の大市場
ベンタイン市場|ドンスアン市場
・路上の市場
クー市場
・ローカルのちょっとディープで豊かな市場空間
ダム市場|ホム市場|トゥーザウモット市場|ロン市場
・音楽と政治と戦争の舞台
ハノイ・オペラハウス
・社会主義建築と熱帯モダニズムの融合
ホーチミン廟|越ソ友好労働文化宮|総合科学図書館|ホアビン・シアター
・戦争の記憶を残すハノイのホテル
ソフィテル・レジェンド・メトロポール|タンロイホテル
・混沌の中の楽園
ホテル・コンチネンタル・サイゴン|ホテル・マジェスティック・サイゴン
・キリスト教の伝播と教会建築
サイゴン大教会|ハノイ大聖堂
・ローカル化する教会建築
北門教会|ファッジエム大聖堂
・ナムディンの教会群
ナムディン大聖堂|ハイリー教会
・ツギハギ建築ハノイ駅
ハノイ駅
・給水塔スケープ
ハンダウ給水塔|2月3日通りの給水塔
・歴史を刻むハノイの橋
ロンビエン橋|タンロン橋
・グエン朝の建築群
グエン朝王城|虎園|ミンマン帝廟|カイディン帝廟
・ベトナム原始の城
コーロア城|古都ホアルー
・山に擬態するタイー族の集落
ハザン
・土着化するモン族、ザオ族
クアンバ
・モン族の王宮
モン王王宮
・スキップフロアのようにつながるザイ族の集落
ドンヴァン
◯ ベトナム生活図譜 ー ベトナムの生活を知る
カフェ文化、少数民族の衣装、南国の星型要塞、ベトナムの食、水上人形劇、ベトナムの風水
◯ ベトナム建築ガイド
全国、ハノイ、ホーチミン、フエ
◯ Column
1 センダンの架構が家族を包む農村住宅
2 少数民族の建築要素を取り込むコミュニティハウス
3 ベトナム建築の変遷
4 緑の建築
5 ベトナムの手仕事を建築に活かす
6 テラコッタ・レンガやブロックの可能性
7 北部らしさ 南部らしさ
8 熱帯での活動を維持するデザイン
9 リサイクル社会の環境建築