日本の近現代建築に影響を与えた重要なモダニズム建築の数々を写真と図面で紹介する「モダン・ムーブメント」シリーズ！　第3弾はル・コルビュジエが救世軍の依頼で設計した浮かぶ避難所＝アジール・フロッタン。近代建築としての理想的内部空間を実現した船は老朽化で建築としての機能を失っていた。補修工事により再び機能ある建築として蘇る予定であったが、2018年1月の浸水事故により水に飲み込まれてしまった。本書では、残された記録をもとに、水面下に姿を消したアジール･フロッタンを記録として残すため、完成当時の図面や写真、補修工事以降の近況写真等を紹介する。

【目次】
写真集１｜2017年　スターリング・エルメンドルフ
はじめに　遠藤秀平
リエージュ号からアジール・フロッタンへ　西尾圭悟

図面集１｜イメージパース・スタディ・初期の設計案（ル・コルビュジエ財団所蔵より）

寄稿１｜船と建築の邂逅　五十嵐太郎

寄稿２｜浮遊する〈住宅＝機械〉　加藤道夫

寄稿３｜横たわる身体の系譜 [もうひとつの身体]　
千代章一郎

コラム１｜建築の闘い　ミシェル・カンタル＝デュパール

コラム２｜友情の物語　マニュエル・タルディッツ

図面集２｜実施案・詳細図（ル・コルビュジエ財団所蔵より）

写真集２｜1929年～修復前（ル・コルビュジエ財団所蔵より）

コラム３｜前川國男が担当したアジール・フロッタン　橋本功

寄稿４｜建築と難民的不安　佐藤知久

寄稿５｜悪党のアジール　倉方俊輔

アジール・フロッタンの受難と復活、そして奇蹟へ　
遠藤秀平

資料｜人物相関図・関係地図・年表（アジール・フロッタン再生展より）

日本語 
64頁 
297×210mm 
2018.10