二川由夫による「祈り」シリーズは、世界の歴史ある教会に足を運び、その神聖な祈りの場を撮影した写真をパネルへと仕上げたオブジェクトです。没入感が感じられるほどの大型のこのオブジェクトは、実際に教会を訪れ祭壇の前で祈りを捧げながら、その厳かな空間と光を感じるような体験を引き起こします。

サント・ドミンゴ教会　メキシコ，プエブラ

Church of Santo Domingo    Puebla, Mexico

プエブラの歴史区には，スペインの植民地時代につくられた街並みが今も残る。サントドミンゴ教会にあるロザリオ礼拝堂はヨーロッパ由来のバロック様式。一旦足を踏み入れると，壁，柱，天井，全て金色のレリーフに埋め尽くされた内部に圧倒される。過剰とも言えるような豪華さ。16世紀，宣教師たちによって布教されたキリスト教は，先住民たちの文化や感性に則した独特の植民地宗教と進化することで信者を増やした。布教がいかに先住民たちの心に染み込んでいったのか，この贅沢な空間が物語っている。

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photo by Yoshio Futagawa

size: 1,500 x 1,000 x 40 mm

lambda print/UVマットラミネート加工/ゲタつき（アルミ複合板）

2023年

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